広告 台湾雑学

台湾元・台湾圓・台幣・台湾ドル・ニュー台湾ドルって何が違うの?

台湾の通貨は何で色んな呼び方があるの?

新台湾ドル

新台湾ドル

日本では通貨は日本円と呼びます。日本ドルなどという呼び方はありません。

しかし台湾では色んな呼び方があります。

色々あるからと言って色んな通貨が流通していると勘違いする人もいるかもしれませんが、台湾の通貨は一つだけです。

つまり一つの通貨なのに呼び方がたくさんあるのです。どれも間違いではないのです。

でもなぜこんなに色んな呼び方があるのでしょう?

旧台幣と新台幣

日本統治時代の台湾紙幣5円札

日本統治時代の台湾銀行券5円札(お札とコインの資料館

日本統治時代前に台湾は正式な通貨はなく、メキシコドルの銀貨や日本の銀貨が流通していました。

日本統治時代(1895-1945年)は大日本帝国政府内閣印刷局が製造し、株式会社台湾銀行が発行した上記のような台湾紙幣がありました。

圓=円です。圓は円の旧字体であり中国語繁体字です。これは五圓札。

しかし1945年、日本統治時代が終わったため、これを使い続けるわけにはいかなくなりました。

日本が占有を放棄した台湾は中国領となったものの丁度中国は国共内戦で、国民党と共産党の争いの最中。

内戦状態であり、通貨も不安定であり、台湾は独自の新しい紙幣を発行することにしました。

台湾独自の台湾元通貨

それが台湾元(台幣)です。日本発行の紙幣と1対1で交換を行いました。

上の画像がそれです。1946年に発行されました。

日本統治時代もその後の紙幣も、そして現在の紙幣もお金の単位に「圓」が使われています

なので、本当は台湾圓と言いますが、「圓」も「元」も発音が同じ(Yuán)なんです

ちなみに台湾繁体字の「圓」は、中国簡体字では「园」と書きます。

台湾元と言う言い方はいわば略称なのです。文字で書く時、「元」の方が書きやすいためです。

そして台湾発行のこの通貨を台幣と言いますが、この当時の台幣は(現在では)旧台幣と言います。

対外的には台湾ドル(TWDまたはTW$)と呼ばれました。

ハイパーインフレと新台幣

日本統治時代終了後に発行された台幣(旧台幣)ですが、財政難による紙幣の乱発や1948年の上海の金融危機の影響などさまざまな原因で、価値が急激に暴落していきます。

ハイパーインフレ状態になってしまったのです。

ハイパーインフレーションとは

急激にしかも過度に物価が上昇し、貨幣価値が暴落する現象。

これをこのまま放置しておくと、更に悪化するとともに、市場も経済もめちゃめちゃになってしまいます。

そこで、対策として1949年にはデノミネーションが行われました。

デノミネーションとは

通貨の状態を正常化するために、通貨単位を切り上げたり、切り下げたりすること。

この時は何と4万分の1のデノミが行われました。40,000対1の交換です。つまり、

40,000旧台湾元=1新台湾元

この時に新しく発行された台湾元は上記の縦型のデザインのものです。台湾の紙幣はこの後もしばらくの間は新札が発行されても縦型デザインでした。

これが新台湾ドル(ニュー台湾ドル・NTD・NT$)、新台幣です。

台湾の貨幣は台湾銀行で発行されていましたが、法整備に伴い、2000年以降は中央銀行で発行されることになりました。

現在流通している紙幣も中央銀行の文字が入っています。

現在発行されている台湾のお金

台湾のお金

台湾のお金

硬貨は1圓、5圓、10圓、20圓、50圓。この内20圓はレア硬貨です。

紙幣は100圓、200圓、500圓、1,000圓、2,000圓。この内200圓、2,000圓はレア紙幣です。

レアなお金はほとんど見ることはないので、一般的に旅行に行く場合は硬貨4種、紙幣3種を扱うことになります。

ちなみに私は20圓硬貨だけ持っていますが、レアなお金をもしゲットすることがあったら、記念に保存しておくと良いかもしれません。

台湾元の入手方法

台湾旅行に行くなら、台湾の空港にある銀行の両替所(または両替機)で日本円を台湾元に両替するのが、一般的な方法です。

多少の手間はかかりますが、手軽であり、レートも良いので、多くの人がこの方法で両替します。

しかし、日本国内で入手する方法もいくつかあります。詳しく知りたい人は下記へどうぞ。

→ 日本円を台湾ドルにお得に両替するおすすめの方法を徹底考察

台湾のお金の数え方

呼び方も色々あるので、数え方を知っておいた方が良いです。100台湾元を例にします。

100TWD = one hundred Taiwan Dollar(ワンハンドレッドタイワンダラー)

100NTD = one hundred New Taiwan Dollar(ワンハンドレッドニュータイワンダラー)

100元 = 100圓 = Yībǎi Yuán(イーバイユエン)

100台幣 = Yībǎi Táibì(イーバイタイビー)

100塊 = Yībǎi kuài(イーバイクアイ)

口語ではほとんど塊という言葉を使って数えます。お店でお会計をする場合、「イーバイクアイ」または単に「イーバイ」とだけ言われます。

塊は口語だけで使われるので、文字で書かれることはあまりありません。

台湾の通貨まとめ

現在の台湾1,000元札

現在の中央銀行発行の壹仟圓(1,000元)札

台湾元=台湾圓=台湾ドル=ニュー台湾ドル=台幣なのです。

呼び方が色々ある状態は台湾ならではかもしれません。ある意味大雑把で、ゆるいのです。

ただし、現在の通貨を旧台幣(舊臺幣)とは呼びません。台幣または新台幣と呼びます。

台湾のお金の呼び方の知識が身に付いたでしょうか?

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  • この記事を書いた人

NOBU

東京出身、沖縄在住、50代男。個人事業主。
日本統治時代に曽祖父、祖父、父が台湾に住んでいました。台湾は父の故郷です。 このブログでは台湾旅行で得た情報や楽しく快適に旅行できるノウハウなど台湾情報を発信中。
台湾華語検定 A1級 / 台湾検定 2級 / 台北新四国八十八ヶ所霊場研究家 / 台湾雑貨オンラインストア運営
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