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陽明山に点在する石仏を探してまずは51番石仏を目指す
台北新四国八十八ヶ所霊場については過去にいくつかの記事を書いています。
まずはそれを読んでいただきたいので、未読の方は霊場タグの一番古い記事から読んでみてください。
ここでは台北新四国八十八ヶ所霊場の一定の知識があることを前提に、お話ししていきます。
私は2023年10月にいくつかの石仏を探索してきましたが、今回2025年2月21日(土)に再び探索の旅に出かけました。その結果を今後数回に分けてレポートしていきます。
51番石仏がある場所へのアクセス方法
私がまだ見ていない石仏の多くは陽明山に点在しています。
それぞれのアクセス方法を書いても仕方がないので、一気に巡拝することを前提に、その方法と道中の様子を交えながらリポートします。
51番石仏がある場所はこの辺りです。
私と同じように探索の旅に出掛ける人がもしいましたら、きっと参考になると思います。
陽明山に点在する石仏の中から、私は一番奥に位置する51番にバスで向かいました。51番の石仏がある場所を起点にして、後は歩いて探索する計画です。
陽明山中の探索はバスを使うことも可能ですが、実際は本数もそれほどありませんので、なかなか難しいと思います。
レンタカーやレンタルバイクを利用する方法もありますが、最も安全で簡単な方法はタクシーのチャーターです。
日本語対応可能で、行き先を自由に指定できるタクシーです。歩きが苦手な人はこれがおすすめ。
→ 【KKday】台湾|観光タクシーチャーター(日本語ドライバー)
でも、歩くのが好きな人や、歩き遍路勢はぜひ歩いて巡拝してみてください。
スタートは台北MRT劍潭駅
まずは台北MRT淡水信義線の劍潭駅から303區(または303)というバスに乗車します。
このバスはだいたい1時間に1本程度あります。私は休日ダイヤの朝7:40発の平等里行きのバスで、下過溪というバス停に向かう予定です。

台北MRT淡水信義線劍潭駅
劍潭駅周辺にはバス停がたくさんあり、まずは303区バスが来る場所を探さなくてはなりません。

劍潭駅303区バス停
正式なバス停名は捷運劍潭站(北藝中心)。北藝中心とは臺北表演藝術中心のことで、上の画像の左上に写っている球体が目印です。
この画像で位置関係の目安はつくと思います。

劍潭駅303区バス停案内板
劍潭駅のこのバス停から、これから向かう下過溪まではバス停が何と55個もあります。
なので、混雑度によって停車するバス停も減ったり増えたりもすることを考えると、全く時間が読めませんでした。
でも一応、1時間程度を見込んでいました。
台湾のバス注意ポイント
台湾のバスに乗り慣れていない人向けに書いておきます。
台湾のバスは始発は時刻表通りに出発しますが、途中のバス停の時刻表はない場合があります。時刻表があっても時刻表の時間は当てになりません。
日本でもバスは遅れることが多いですが、早く出発することは基本的にありません。時間調整をするからです。
しかし台湾では途中のバス停で誰も乗らないとどんどん通過し、時刻表よりも早く出発してしまうことは往々にしてあります。
なので始発バス停から離れるほど時間を読むのは難しいのです。
台灣公車通などのバスアプリでバスの現在地がわかりますので、それをチェックしましょう。大きなバス停では電光掲示板で表示されますので注意してみてください。

劍潭駅303区バス停はこの位置で待つこと
このバス停や両隣のバス停もいくつもの目的地へ向かうバスが出発します。間違わないように、路面に303と書いてあるところで待ちましょう。
始発のバス停なのでバスは必ず停まりますが、始発以外のバス停から乗車したい場合は、タクシーを停めるように手を振って運転手に「乗るよ!」という合図をしないとバスは停車しませんのでご注意を。
また、悠遊カードなどの台湾のICカードを利用するとスムーズに乗車・下車できます。乗車時と下車時にICカード読み取り機で「ピッ!」とやってください。

首都客運303区バス
バスがやってきました。大型ではなく、マイクロバスです。

303区バス車内
始発バス停から乗った客は私を含めて5名でした。
途中で何人か乗車してきましたが、マックス5名でしたので、ほとんどのバス停は通過。意外と早く到着しそうです。
下過溪バス停から51番の石仏へ
1時間程度の乗車時間を見積もっていましたが、31分で到着しました。
これは土曜日で小雨が降っていたからなのかもしれません。陽明山を散策する人たちも多いので、晴れていれば混んでいたのかもしれませんし、平日は仕事などで混むのかもしれません。
もし行く人がいましたら、30〜60分くらいは見積もっていた方が良いと思います。

下過溪バス停
ここから目的地の51番石仏までは徒歩で5分ほどです。

下過溪バス停からこの道を進む
下車した反対側に逆方向へ向かうバス停がありますので、そこからこの坂道を進みます(左側の上り坂)。
陽明山中は散策している人が多く、桜や花をみたり、ハイキングしている人たちも見かけます。

台北奧萬大
しばらく歩くと台北奧萬大という場所が左手にあります。
これは大学ではなく、カフェのようです。きっと景色が良いのでしょう。
陽明山中にはこのような景色の良さそうな洒落たカフェを結構見かけます。適宜休憩すると良いでしょう。

台北新四国八十八ヶ所霊場51番石仏がある小祠
更に歩いて行くとこの場所に出ます。個人宅の敷地内ですが小祠があり、この中にお目当ての石仏が大切に安置されています。
公開されているとは言え個人宅の敷地内なので、静かに参拝しましょう。

台北新四国八十八ヶ所霊場51番石出寺薬師如来石仏小祠内
綺麗に手入れされ、大切に祀られています。
この敷地も周辺の家も多くは沈さんという苗字です。この石仏は現在は沈さん一族の守り神として祀られています。
毎月、旧暦の1日と15日にはお供え物を供え、礼拝を欠かすことなく30年以上ここで祀られています。
この石仏は中山楼から譲り受けたとされ、札所であった石仏は本来の役割ではありませんが、地域の守り神に変化。

台北新四国八十八ヶ所霊場51番石出寺薬師如来像近影
石仏に掛けられた金メダルは、沈さん一族のどなたかが引っ越しする際に感謝の印として置いて行くそうです。
この地域ではこの石仏のことを「佛祖」と呼んでいるそうです。
本来の目的を失った石仏ですが、このように大切にされていると、日本人として私も大変嬉しく思います。
100年前に日本人が造り、日本人が札所として巡拝した石仏がここにあるのです。
台北新四国八十八ヶ所霊場51番石出寺薬師如来石仏まとめ

台北新四国八十八ヶ所霊場51番石出寺薬師如来石仏
当初から多くの石仏が札所として設置されていた陽明山(日本統治時代は草山と呼ばれていました)の中には、場所は動かされているものの、このように石仏がいくつか現存しています。
特に中山楼周辺に多かった石仏は、戦後廃棄されたりもしたそうで、その中の一つがこのように偶然人の手に渡り、現存しているのは幸運としか言いようがありません。
この51番の石仏もこの先ずっとここで大切に保存されていくことと思います。
こうして無事に51番の石仏を見学した私は、次に64番の石仏を探しに行きます。(続く)
台北新四国八十八ヶ所霊場
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