高雄の観光なら旗津
旗津は高雄港の西に位置する島です。ちょうど高雄港の防波堤のような形で存在しますが、かつては島ではなく半島でした。
1975年に南側を切り離したため島になったのです。南側は海底トンネルで繋がり、北側はフェリーで台湾本島と繋がっています。観光客や一般市民の多くは北側のフェリーを使って行き来するようです。
高雄の観光名所として誰もが一度は行く場所ということで、私もフェリーで旗津に行ってきました。海外からの観光客受け入れを再開して間も無くの2022年10月24日のことです。
旗津へ出発
私が宿泊していたホテルは美麗島駅が最寄りでしたので、高雄MRT橘線に乗り3つ目の駅、終点である西子湾駅に向かいます。
高雄のMRTは非常に綺麗ですが、とにかく驚くのはその乗降客の少なさです。この日も朝9:00頃に乗りましたが、ホームもガラガラ、車内もガラガラでした。
私は東京に50年以上住んでいたこともあり、電車の混雑の感覚が麻痺しているのかもしれませんが、平日の朝9:00に主要駅に入線してきた電車に乗った人が10人にも満たないレベルは異様でした。台北では混雑しているのにどうしてでしょう?
高雄市の中心部は台湾有数の大都市です。周辺にはビルやマンションが立ち並び、多くのお店があります。学校もたくさんある。
台湾在住の人に聞いてみたところその原因がわかってきました。
高雄MRTがガラガラの原因
元々台湾人はバイクでの移動が基本。高雄はMRTが10数年前に完成したが、結局MRTを使うと「家から駅まで」「駅から目的地まで」を歩かなければならない。しかも階段の上り下りなどもある。
バイクで行けば歩かなくて済む。台北は20数年前からMRTが発達したのでもう既にその利便性が認識され、人口も観光客も多く、また雨も多いので利用者も多い。
どうやらこんな理由のようです。しかしこのままでは赤字なのではないかと心配にはなります。
西子湾駅(哈瑪星駅)から鼓山輪渡駅へ
西子湾駅(2024年6月から哈瑪星駅に改称)からフェリー乗り場である鼓山輪渡駅までは徒歩10分くらいです。
台北周辺ではあまり見かけませんが、それ以外の地域では檳榔の店を良く見かけます。夜市に屋台が出ていることもあります。
檳榔とは
檳榔というのは椰子科の植物で噛んでいると身体が熱くなり、酩酊感、高揚感が得られる合法ハーブのようなもの。
いつか試してみようかなという気もありますが、やはりちょっとハードルが高い。
鼓山輪渡駅からフェリーに乗ります
フェリー乗り場が見えてきました。
以前は正面の青い看板のところにバイクと歩行者の入口があったようですが、今はここはバイクのみ通ることができ、歩行者はすぐ横のコンビニ(ハイライフ)の左横から奥に進みます。
ネットには昔の情報ばかりが目立ちます。これが2022年10月末の最新の情報ですのでご注意ください。
ここですね。鼓山魚市場と書いてあるところです。「鼓山輪渡站行人入口」を奥に進むと立派な待合室があります。
椅子もたくさんある広く新しい待合室です。ここのゲートでICカードをかざして入り、奥の扉から船乗り場に向かいます。30元だったかな。
フェリーが到着しました。対岸の旗津輪渡站まで乗船時間は約5分。景色を見ている間にすぐに到着してしまします。
フェリーは2階建てになっていて、1階はバイクとその運転手、2階は徒歩勢です。2階は屋内と屋外があります。
上の写真の奥が屋内席です。雨が降っていなければ屋外席の方が気持ちが良いです。
何しろ5分なのですぐに到着してしまいます。向かい側の茶色の建物が旗津輪渡站です。
船に乗ったのは昨年のお遍路で高知県の浦戸湾で乗った以来かも。あの時も5分くらいでした。いやその後、城ヶ島(神奈川県)で乗ったかな。船酔いするので長時間の船旅は苦手です。
なお、高雄の町を限られた時間で効率よく観光したい人はチャーター車がおすすめです。旗津や蓮池潭、六合夜市などを含むチャーター車があります。
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旗津輪渡站に到着
旗津に到着しました。ここからレンタサイクルを借りて島内を走ってみます。
その前に旗津は台湾のこの辺りですってことで一応地図。高雄の市街地からも距離的にそんなに遠くないので行きやすい場所です。
レンタサイクル店はフェリー乗り場周辺にいくつもあります。一人乗りの普通の自転車もありますし、写真のような2人乗りや4人乗りで屋根付きのものもあります。
普通にペダルを漕ぐタイプのものもありますし、電動で動くタイプもあります。2人乗り電動タイプはいくらなのかを店員に聞くと2時間500元と言われました。
後から知ったのですが、ネットの情報では2時間200元と書いてあります。電動だから高かったのか、ぼったくられたかのどちらかでしょう。身分証明書を預けなくてはならないので女房殿がパスポートを預けました。
これは少々不安です。旅行者にとってパスポートは異国での唯一の身分証明書です。これがないとホテルにも泊まれず飛行機にも乗れません。心配はありましたが最終的にはちゃんと戻りました。
しかし電動は楽でした。右ハンドルを回すとアクセルになっています。全速にしても自転車の普通の速度程度です。遅いですがその分景色も楽しめました。
地図を渡されますので、それを見ながら電動自転車で進みます。港口観景台で景色を見た後星空隧道へ。トンネルの中の壁には星空が描かれていました。
旗津には不思議なオブジェがたくさんありました。
インスタ映えしそうな感じです。
ずっと海沿いを進みます。海沿いは公園のようになっていて気持ちよく走ることができます。場所によっては人が歩く道と自転車が走る道が分かれているところもありますが、無理のないスピードで景色を眺めながら走りましょう。
色々なオブジェを目印にして進みます。
ふと海を見ると何やら船がたくさん。写真だと分かりにくいかもしれませんが、見た感じは漁船ではないようです。軍艦のような雰囲気の船が多かったのですが、これは何でしょう?
やはり漁船なのでしょうか?中国が近海で軍事訓練を行ったりもしていますので、その警戒の任務についているのでしょうか。少し物々しい雰囲気です。
高雄の海は綺麗なのかというと、最近では沖縄の海に慣れてしまったので、沖縄の方が綺麗でした。でも広い海岸線は気持ちの良いものです。
風車公園でちょっと休憩して市街地に戻り、自転車を返却しました。1時間50分くらいかかりました。レンタル2時間制は妥当ですね。
ちなみにレンタサイクルは鍵がついていますので、途中で鍵をかけて歩き回ったり、ご飯を食べたり、トイレに行っても大丈夫です。
旗津老街
旗津は港まちで昔から商店街が栄えています。台湾で老街と名前のつくところは古くから栄えていた商店街のことです。ここ旗津老街もたくさんのお店があるようです。
ただしコロナの影響で観光客激減したためかシャッターを閉じたままの店舗もありました。それでも海産物の店を中心に営業しているお店はたくさんあり、海外からの観光客はいなくても台湾内の観光客を相手に元気に商売していました。
その中の一つの店に入ってみました。
炒飯や竹筍と豚肉の料理は大変美味しかったです。続いて出てきたのはエビ。
一見うまそうです。ただこの店の前には水槽があり、そこからエビを出して見せてくれて、「じゃあそれを5匹」ということで料理してもたっらのですが、これが女房殿曰く「冷凍物」だと言うのです。
店の人に聞くと「同じエビだ」とは言うものの「冷凍ではない」とは一言も言わず、結局「これのお代は不要」ってことで料理を下げました。
そもそも水槽に入っていた生きたエビは5匹で600元と言われたのですが、実際には10匹くらい出てきたのであれ?と言う感じはしましたが・・・。
これが冷凍なのかどうかは私には判断できずでした。
福泉布丁豆花
旗津の街は見どころも多く、楽しい雰囲気でしたが、レンタサイクルとエビでぼったくりかもしれない疑惑があり、モヤモヤとした感じ。
再びフェリーに乗って、鼓山輪渡站からMRT西子湾駅(哈瑪星駅)に向かう途中にあったこの店でかき氷を食べました。これが美味かった。気分は一気に上々。
かき氷の氷自体がマンゴー味。フルーツとアイスのトッピング。美味しかった店は紹介します。
まとめ
旗津のような観光地もそうですし、観光客向けの夜市もそうですが、当たり前ですが観光客が少ないので(コロナ前と同程度の)復活はまだまだ先になりそうです。
レンタサイクルで走り回ったのが印象に残ります。ただ一つ、日本人の観光客だからなのか、ぼったくり(かもしれない)件があったのは残念。ぼったくりではなかったと信じたいところ。
旗津に行く予定の人は十分注意してくださいね。
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