広告 台湾雑学

台湾の現在の行政区分。県と市の違いをわかりやすく説明します。

2022年3月13日

日本の都道府県はわかる。でも台湾の県と市って何?

台中市逢甲夜市

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意外と知らない、知らなくても特に困らない台湾雑学です。

日本で生まれ育っている日本人にとって都道府県という言葉は聞き慣れているし、理解もしているでしょう。

日本には47の地方公共団体(地方自治体)があり、これを行政区分または行政区画と言います。

では台湾はいくつあるのか知っていますか?

台湾には22の行政区画があります。この中で「県」と「市」があるのは台湾好きな人なら知っているはずです。でも県と市の違いを明確に説明できる人は意外と少ないかもしれません。

台湾22の行政区分

台北市

台北市

さて22の行政区分いくつ言えますか?全部言えたら凄い。なかなかの台湾通です。台湾検定を受けてみることをおすすめします。

下の行政区分地図をご覧ください。「台北市って意外と小さいんだな」「この前大地震があった花蓮県はここなのか」色んな感想があると思います。

台湾の行政区分

(画像:Jason22, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で)

上記のように台湾には市が9、県が13あります。合計で22です。この中で市は実は区分されていて2種類あります。まずはわかりにくい2種類の「市」について見てみましょう。

台湾の「市」

まず前提として台湾の行政区分は「直轄市」と「省」に分かれています。この「省」の下部組織として「市」と「県」があります

しかし「省」は事実上機能しておらず、現在は名目上存在するという理解で良いです。

つまり「直轄市」と「市」と「県」が現在は事実上存在し、その上の組織は台湾政府となっています。

まずは一番分かりやすい「直轄市」から説明しましょう。

6つの直轄市
台北市桃園市新北市台中市台南市
高雄市    

行政区分上台湾政府の行政院に直轄する「市」です人口125万人以上で政治・経済・産業・文化などで台湾の中心的な存在と認識される都市であることが条件となっています。

この直轄市の下部の行政区分には「区」が設置され、その下に「里」さらにその下に「鄰」が設置される場合があります。台北市中山区のようなイメージです。

台湾の首都である台北市を始め、他の市も大きな街ばかりです。行ったことのある人も多いでしょう。

3つの省轄市
基隆市新竹市嘉義市  

かつては台湾省、福建省という2つの「省」が機能していました。その省の下部にあった市は省轄市または省級市と呼ばれていました。

こちらも直轄市同様の条件があり、人口50万人以上125万人未満で政治・経済などで中心的な位置にある都市が指定されます。

直轄市の条件には満たないけど、それなりに大きな街というイメージです。

下部の行政区分は直轄市と同じで「区」その下に「里」さらにその下に「鄰」が置かれる場合があります。

 

台湾の「県」

新竹県苗栗県宜蘭県彰化県雲林県
南投県花蓮県嘉義県台東県屏東県
澎湖県金門県連江県  

台湾の県は上記の13県になります。このうち澎湖県、金門県、連江県は離島です。さらにこのうち金門県と連江県はかつては福建省に属していました。その他の県は台湾省でした。

「県」は前述のように以前は「省」の下部の位置していた組織ですが、現在は事実上政府の直轄となっています。

注意ポイント

「県」の下部には「市」がある?

ここで分かりにくいのはこの「県」の下部に位置する組織として「市」「鎮」「里」が存在することです。

ここでまた「市」が出てきました。例えば彰化県彰化市、新竹県竹北市などです。

つまり実は台湾における「市」の呼称は「直轄市」「省轄市」「県の下部組織の市」の3つもあるのです。

これが日本人にとってはなかなか分かりにくい。

彰化県彰化市は単に彰化県の中心地としての彰化市という理解でOKですが、嘉義県と嘉義市は上述の通り全く別の自治体なのです。

つまり彰化県彰化市という住所は存在しますが、嘉義県嘉義市という住所は存在しません。嘉義市はその周囲を嘉義県に囲まれていますが、別の自治体です。

この辺りは理解するしかないですが、まずは22の直轄の自治体を覚えることからですね。

台湾の行政区分図解

台湾の行政区分図解

現在の台湾の行政区分を図にまとめると上記のような形になります。

台湾の自治体まとめ

台中市逢甲夜市

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何となく理解できたでしょうか?

台湾の行政区分

6直轄市、3省轄市、13県で合計22に分かれている。

再度になりますがかつては「直轄市」と「省」に分かれていました。その「省」の下部に「省轄市」と「県」がありましたが、現在は「省」が有名無実化しており、「省轄市」と「県」も台湾政府直轄の地方自治体となっています。

上述のように県や市またはその下部組織にもそれぞれ人口などの条件があり、数年ごとにこの区分が見直されます。

最近でも桃園県と桃園市が合併し直轄市の桃園市となったり、彰化県員林鎮が彰化県員林市となったりしています。

こういった行政区分の変更は日本でもありますね。台湾も同じです。

数年後に台湾に行ったりすると行政区分が変わっていたりして、ネットで調べた住所が存在しないなんていうこともあり得ますのでご注意を。

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  • この記事を書いた人

NOBU

東京出身、沖縄在住、50代男。個人事業主。
日本統治時代に曽祖父、祖父、父が台湾に住んでいました。台湾は父の故郷です。 このブログでは台湾旅行で得た情報や楽しく快適に旅行できるノウハウなど台湾情報を発信中。
台湾華語検定 A1級 / 台湾検定 2級 / 台北新四国八十八ヶ所霊場研究家 / 台湾雑貨オンラインストア運営
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